照明設備を理解する上で、色々覚えなければいけない用語はありますが、その前に、照明ってどんな設備だろう?を考えてみたいと思います。
昔の日本家屋は、なるべく太陽光を部屋内に入れる構造をとっています。これは、光源が、ろうそくの光しかなかったため、なるべく太陽の光でを入れることにありました。1879年にエジソンが白熱電球を開発し、1938年に蛍光灯が発明され、人間の生活環境が飛躍的に発展しました。
現在の住宅は、省エネの観点から、高気密高断熱となり、プライベートの保護の観点からも窓(太陽光をいれる目的)がすくなくなり、照明器具はより明るく、より省エネ性が必要となっています。このように、建築の進化あわせ、照明器具も進化しています。照明器具は、建築と密接した関係にあり、照度だけではなく、デザイン的な要素も含まれる設備です。意匠性を気にする建築設計の方は、自ら照明設計を行う方もいますので、建築電気設備の設計者も建築的な知識が必要となります。
ですので、照明器具の選定には、建物用途や部屋用途に合わせた適切な照明器具を選ぶ必要があります。ランプはなにが良いか?色や形状はどのようなのが良いか?適切な照度は?など、照明設備の設計には、計算知識以外にデザイン的センスが必要な設備だと思います。